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ZIPAIRの考える新しい旅のスタイルについて(感染予防対策・後編)

こんにちは。ZIPAIR note編集部です。

前編に続き、取締役の深田康裕が、新型コロナウイルス感染症予防対策の具体的な取り組みについてお話しします。

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、新しい生活様式が模索されているなか、旅行においても3密回避や衛生対策といった新たなスタイルが求められています。

そこでZIPAIRが考えるキーワードは、“人と人との接点を極力減らすサービス”です。

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プロフィール/深田康裕
1991年JAL(日本航空)に入社。経営企画室やシンガポール支店を経て、2010年には路線統括本部にてマーケティング戦略を中心に実績を積む。2018年からティー・ビー・エル(2019年3月にZIPAIR Tokyoへ社名変更)で企画マーケティング部長を務め、2019年にZIPAIR Tokyo取締役に就任し現在に至る。

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実は機内の空気は清潔?3密を回避する取り組み。

―今回の新型コロナウイルス感染症の影響を率直にどう受け取っていますか。

世界的な渡航自粛の状況下を目の当たりにすると、つくづく航空産業とは、平和でなければ成り立たない平和産業だなと痛感しましたね。

5月の東京(成田)-バンコク(スワンナプーム)線、7月の東京(成田)-ソウル(仁川)線の就航が延期となってしまいましたが、まだ就航前のタイミングでお客さまのご予約をお受けする前でしたので、社会・経済的影響も少ない状況だったと考えています。

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―10月16日からついに旅客便の運航が始まりましたが、飛行機の利用に際した感染予防対策を具体的に教えてください。

新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐためには、「密閉・密集・密接」という3つの密を避けることと言われています。そういう意味で、飛行機は窓も開けられないですし、機内には多くの方が搭乗し、人と人との距離が近いという面から不安に思う方も少なくないかもしれません。

ですが実は皆さんが思っている以上に、飛行機は空気が清潔に保たれているんです。機内は常に機外から新しい空気を取り入れて、機内で循環し、その後は機外へ排出される仕組みになっています。おおよそ2~3分ですべての空気が入れ替わりますし、病院の手術室でも使用される高性能空気フィルターでろ過。花粉や空気中の微粒子物質(PM2.5)も捕集します。

さらに、搭乗時には少人数ずつ改札機へご案内し、降機時にはソーシャルディスタンシング(人と人との距離を2m以上取ることを推奨)を行い、お客さま同士の間隔を十分に確保しながらゆっくり降りていただきます。

また、機内ではどうしても人数的に「密集」になることは避けられません。そこで客室乗務員はできる限りの接触を極小化する対応を行い、お客さまにはマスクと除菌シートをセットした“ZIPAIRケアキット“を全員にお配りするほか、マスク着用をお願いしたうえで全座席をご利用いただいています。

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全座席を使用する理由としては、隣同士に人が座り同じ方向を向いている機内状況が、感染リスクを高める環境になるということに必ずしも当てはまらないのではと考えているからです。

例えば、電車やバスのような交通機関ですと、座席の方向や人と人との距離、顔や身体の向きが一定になりにくい状況になってしまいます。それと比べると感染リスクが低いとご理解いただけるかと思います。
※今後の状況により変更の可能性があります

※参考
2020年5月5日には、世界の8割以上のエアライン約290社が加盟する国際航空運送協会(IATA)が、「機内は3つの密の状態にはならず、他の交通機関と異なり集団感染のリスクは低い」という内容のレポートを発表している。
感染が低い理由としては、
・乗客は前を向いて座っていて対面が限定的
・座席シートが後方から前方への感染を防ぐ役割を担う
・機内の空気は天井から床へと流れるため、前後席への感染リスクを減らす
・機内の空調でフィルターを使用
といった内容があげられた。

国際航空運送協会(IATA). “IATA Calls for Passenger Face Covering and Crew Masks”. IATA. 2020--5-1. https://www.iata.org/en/pressroom/pr/2020-05-05-01/, (参照 2020-7-22).


人と人との接触を極小化する新しい搭乗スタイルへ。

―ほかにはどんな感染予防対策を行っていますか?

空港においては、地上スタッフのマスク着用や消毒液の設置。また機内には、駐機中に座席シートやテーブル、肘掛け、ラバトリーなど、お客さまの手が触れる部分のアルコール消毒を実施しています。客室乗務員はマスクや手袋を着用し、飲み物や機内食などはトレーでお渡ししています。

今後は社会的情勢を鑑みながら、ほかのエアラインはもとより航空以外の産業の取り組みも情報収集し、皆さんの安心につながる対策を積極的に行っていきます。

―新たなサービスも衛生面での対応につながっているそうですね。

私たちの企業理念である、新しい空の常識=NEW BASICの一環として、チケット予約・購入からチェックイン、お手荷物の預け入れ、そしてご搭乗まで、すべてスマートフォンで完結するサービスをご用意しています。
※新型コロナウイルス感染症の影響による各国の出入国条件厳格化に伴い、現在、全便対象外としております。空港チェックインカウンターにてご搭乗手続きをお済ませください。

当初の目的は、スマートフォンを使い、今まで当たり前だったカウンターの手続きやチェックイン時における行列の待ち時間を極限まで減らし、皆さんがその部分に使っていた時間を効率的かつ有効に活用してもらいたいというコンセプトでした。

ですが、結果としてこのサービスが人と人との接点を極力減らし、感染予防対策でも衛生面でもとても役立つと考えています。

言い換えれば、NEW BASICとして目指す“ヒューマンタッチポイントの極小化”が、with/postコロナ時代における大切なキーワードになると思っています。

―最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

今回改めて気付かされたのは、航空産業においては紛争や疾病・感染症、自然災害など、日常生活を制限する事象のすべてから影響を受けてしまうということです。そしてこれまで以上に、日々世界の情勢や状況の変化に応じて、迅速かつ的確で柔軟な対応策や決断力が必要であると身に染みました。

新型コロナウイルス感染症をきっかけに、さまざまなニューノーマル(新生活様式)が求められ、今までとは異なるスピードで社会の変化が生まれています。

そして空の旅も大きく変化します。ぜひ私たちと皆さんが協力し合うことで、安全・安心な空の旅を一緒に作っていければと切に願っています。

時代に合った新しい空の常識を創り上げ、挑み続けていきますので、ぜひご期待ください!


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