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ZIPAIRが近い未来で目指すこと。〜西田真吾のフライトマップ #02〜

こんにちは。ZIPAIR note編集部です。

4月からスタートした新連載「西田真吾のフライトマップ」では、航空業界やZIPAIRが置かれている昨今の状況、未来について考えていることを社長の西田がざっくばらんに語ります。

第2回は、海外需要が少しずつ戻ってきているなか、これからZIPAIRがやるべきこと。そしてLCC業界の現在地について。
西田さん、ZIPAIRが成長するためには何が必要ですか?

西田さん

プロフィール/西田真吾
1968年、神奈川県生まれ。早稲田大学卒業後、JAL(日本航空)に入社。資金部、関連事業室、マイレージ事業部部長などを経て、2018年にZIPAIR Tokyoの前身であるティー・ビー・エルの社長、そして2019年に現職に。


尾翼のデザインを一新! 長き充電期間を経て、さらに飛躍する好機。

重苦しい空気が世の中を包んでいた以前から一転、ゴールデンウィーク辺りから状況がガラリと変わり、現在ではご搭乗いただくお客さまもおかげさまで増えています。まだ先行き不透明な部分はありますが、確実に上昇傾向にあると言えます。

先日、尾翼のデザインを一新したのも、いわばポストコロナに向けての決意。機体も現在は4機ですが、これから5機、6機と増やしていきます。「ZIPAIRがさらに成長するために、今このタイミングが次の成長に向けたステップに移行するときだ」と攻めの姿勢で取り組んでいます。

2022年12月には、太平洋横断2路線目であるアメリカ・サンノゼへの航路を開きます。ZIPAIR設立時から目標としていた“太平洋を横断するLCC”。「太平洋を渡りたい!」とずっと言い続け、昨年12月のロサンゼルス線就航によって達成しました。これからは、さらに多くの方々にZIPAIRを知っていただくために、裾野を広げる段階だと思っています。

折しもここ1、2カ月で、北米から成田を経由してアジア各地へと向かうお客さまが増えています。ZIPAIRにとって、この機を逃すわけにはいきません。

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盛り上がりを見せるLCC業界。その背景と各社の動向。

LCC業界全体はというと、まずコロナ禍によって移動を制限されてきたことにより「誰かに会いに行きたい」「何かを見に行きたい」というお客さまの思いは従来よりも強くなっていると思います。

それを実現するにあたり、フルサービスキャリアのようないわば伝統的なサービスを求める方と、飛行機はあくまで移動の手段として割り切って、できるだけコストを減らしたいというニーズの二極化が進むと思っています。そして、後者のニーズが今後拡大するのではないでしょうか。

その証として、現在日本を取り巻くLCC市場が活発化しています。国内のエアラインからも新たにLCCブランドが立ち上がりますし、ZIPAIRと同じボーイング787型機を採用するシンガポール航空グループのLCCも、8月から東京(成田)=シンガポール線の直行便を開設しています。ちょっと偉そうに聞こえるかもしれませんが、私たちが提案するモデルを意識したLCCブランドが続々と増えている印象です。

かねてよりLCCを広く普及させるためには業界全体で盛り上げる必要があると申し上げてきましたが、今まさにそのような状況になりつつあると思います。さらにはアジアと太平洋を結ぶライバルも増え、アラスカをベースにしたLCCも登場しています。アラスカからですと、やや遠回りでワンストップが必要ですが、アジアから全米をカバーできますからね。実に面白くなってきました。

ZIPAIRが“身近な存在”になるためにすべきこと。

LCCブランドが増えるなか、勝ち抜くためには他社との差別化を図るための仕掛けが必要になってきます。まだ詳細は明かせませんが、今後はより時代にマッチした、皆さんが驚くようなサービスの拡充を考えています。

これまでにも、オートチェックインや機内販売の事前Web予約などデジタルツールを積極的に活用してきました。このような取り組みは若い世代のお客さまからも支持をいただいており、小さい頃からデジタルに慣れている世代がストレスを感じないようなサービスを提供していくのも私たちがとるべきアプローチでしょう。

そして、チェックインカウンターや機内といった「リアルな場所におけるお客さまとのタッチポイントでの感じの良さ」。差別化という点では、これも私たちの強みです。
徹底的にお客さまの立場に立ったきめ細かいサービスを提供するスタッフは「どこのエアラインにも負けない誇れる仲間」と私は思っています。スタッフ一人一人の力に頼ることがファン作りへの近道になると考えています。

現状のLCCは、運航遅延・欠航などお客さまとのお約束を果たせていないことが散見されています。ZIPAIRは、日本発のLCCとしてお約束ごとに対して日本品質にこだわり抜いています。安全面でも同じく、JALグループの安全基準を採用しています。こうした取り組みは、これまでも、これからも変わることはありません。

尾翼

この先、航空業界は大きな転換期を迎えると思います。お客さまのニーズが多様化するなかでは、過去の成功モデルに固執するのではなく、チャレンジするエアラインが生き残るのではないでしょうか。

私たちは、今後も常にチャレンジャーの気持ちでさまざまな取り組みを行っていきます。そのためにもスタッフ誰もがチャレンジしやすい環境を提供していきたいと思います。

ただし、その先でZIPAIRが目指すのはLCCにおける一流ブランドではありません。理想は「ZIPAIRって、なんかいいよね」と言われること。それはつまり、多くのお客さまにとって当たり前の存在になりたいということ。

“太平洋を横断するLCC”という大きな目標を達成した今、これがZIPAIRの成長に欠かせない次の目標です。


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